手術までの“待ち時間”をどう過ごすか
心臓手術(ロス手術)の日程が決まってから手術当日までの期間、僕は「何をすればいいのか」と考えました。
焦っても仕方がないけれど、せっかくなら少しでも体を整えておきたい──。
そんな思いから、食事や生活習慣を見直すことにしました。
食事は“減塩”を意識して
特に気をつけたのは 塩分の摂りすぎを防ぐこと。
妻が国立循環器病研究センター(国循)監修の減塩調味料を見つけてくれて、
食卓では 減塩しょうゆ や 減塩ポン酢 が定番になりました。
減塩ポン酢は想像以上においしくて、むしろ普通のものより好きになったくらいです。
味を我慢するというより、「工夫次第でいくらでも楽しめる」と気づきました。
また、普段よく飲んでいたコーヒーも、手術前は カフェインレス に切り替えました。
カフェインは血管の収縮や血圧に関係するとも言われるので、少しでも心臓にやさしい選択を意識しました。
物によってはノンカフェインでも普通のコーヒー以上に美味しいものもあるのです。
無理をしない、でも体は動かす
日常生活では、「無理をしない」を第一に心がけました。
重い荷物を持たない、急いで階段を上らない、疲れを感じたらすぐ休む──そんな当たり前のことを丁寧に。
実際激しい運動はしないので体感では全く異常ないのですが、無理をすれば心臓の動きも活発になり、その分逆流も増え、心臓への負担も増していきます。長時間心臓を止める手術に耐えられるよう、少しでも今の状態をキープしたいという思いです。
一方で、 体力を落としすぎないように散歩 を日課にしました。
手術や入院生活を乗り越えるには、ある程度の筋力も必要です。
外の空気を吸って歩く時間は、心を落ち着ける意味でもとても良いリハビリになりました。
お酒、どう付き合う?
好きなコーヒーを控えた分、お酒のほうは特にダメとは言われなかったため、
「ほどほどに楽しむ」というスタンスで遠慮なく嗜みました。
手術前日はさすがに控えましたが、医師から厳しく言われることもなく、
「ストレスをためないことも大切だ」ということでいつも通り。
本当はある程度控えた方が良いので、可能な方は禁酒しましょう。
家族の支えが何よりの薬
減塩料理を工夫してくれた妻の存在は、何より心強いものでした。
食事の味付けひとつとっても、「家族が一緒に頑張ってくれている」と実感できたことが、
心の安定につながっていたと思います。
ロス手術のような心臓手術を前にすると、どうしても「特別な生活」にしなければと思いがちです。
でも実際は、小さな習慣を少しずつ整えることが一番の準備でした。
特別なことより「続けられること」を
手術前の生活で意識したのは、無理をせず、できる範囲で整えること。
・減塩を意識した食事(国循監修の調味料がおすすめ)
・ノンカフェインコーヒーで体をやさしく
・重いものは持たず、無理せず体を動かす
・ストレスをためない、少しの楽しみも大切に
・家族みんなで手術に向けて協力すること
「入院準備」ももちろん大切ですが、こうした日常の積み重ねが、
心と体を“手術を迎える状態”に整える 一番の方法だったと感じています。
 
  
  
  
  

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